近年、葬儀事情もすっかり様変わりしまして、ほとんどが斎場であったり会館を利用するケースが増えております。ですが、古来より葬儀は自宅やお寺で執り行うことが主流でした。
斎場や会館では、様々な宗教・宗派に対応するが故に本来のお葬式の伝統や格式から離れ、単純化・簡略化し、さらに時間の制約も課せられ本来ある葬儀の役割が希薄となっているように感じます。葬儀とは故人との今生での最後の別れでもあり、特別な時間となります。故人を偲ぶことさえも簡略化されてしまってもよいのでしょうか。
また、インターネットや広告などに葬儀の情報が散見されていますが、一部には不適切・不親切な内容もあり、「これが慣例です」と偽りの情報を流すことさえあります。実際にかかる費用も見積もりとは大幅に異なり支払いが高額となってしまったというトラブルもお聞きします。
当山では、原点に立ち返り、故人やご遺族に対し、僧侶として、より寄り添う葬儀として、本堂葬儀もあるということを周知させていく方針を固めました。「お寺での葬儀は高い」という敬遠されがちな儀式のように思われますが、この度、地域に根ざした葬儀業者、伊藤祐次商店と提携し、相即寺本堂葬儀を執り行うこととなりました。
この葬儀は皆様の気持ちに親身に寄り添い、お寺だからこそできる本来あるべき葬儀を執り行います。
また、お寺の本堂では改めて祭壇を設ける必要はございませんので、費用を抑えながらも皆様の安心と納得のいく葬儀を勤めることができます。
もちろん式場がどこであれ、葬儀には当山住職豊島が必ずお参り致しますが、選択肢の一つとして相即寺での本堂葬儀もご検討くださいますようお願い申し上げます。

相即寺 住職 豐島裕寿